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最大2000口の小口化を水野由加里さんと棟広良隆氏が語る

水野:今回、1口の持てる数を増やしてみようではないかというアンケートを会員の皆さまにお伺いしているのですけれども、棟広さんはアンケートをご覧になって、どんな印象というか、どちらがいいというご自分の意見は。


棟広:僕は、大は小を兼ねるという意味も含めて、小口化することには賛成です。例えばやはり今まで400やったものが1600とか2000とか大きくなったときに、もちろん一口の値段は下がりますよね。なので、いろんな馬をやはり持つことができるというのは大きいのではないですかね。やはりもちろんですけれども、たくさん持ちたいという方が多いと思うのですよ。

みんな、たくさんの馬と触れたいというのが、やはりメジャーな意見だと思います。そういう意味でより競馬、一口ライフというものを楽しんでもらえると思いますので、そちらは賛成ですね。
ただ、今まで400分の1だったのが、例えば2000になったときに、2000分の1しか持っていないと思われる方も、それが気持ち的に寂しいと思われる方もいると思うのですよ。そういう方には、例えば2000口だった場合、5口買ってもらえれば、今までの400分の1になるではないですか。

水野:そうですね。

棟広:その5口を買ってもらったときに、ちょっとしたポイントなり、割引なり、サービスを多めに提供することによって、今までと同じ形にも保たれるのではないかと思います。
そういうメリットとデメリットの面をどちらもフォローしたいので、今のところはそういうふうに考えていますね。


水野:なるほど。そうですね。私、デメリットがあるのかなと思っていたのですけれども、会員さんからのアンケートを見ていると、口取りでの抽選の分母が増えるということで、当たりづらくなるのではないかという意見が出ていて、なるほど、確かにそれはそうだなと思ったのですよね。

その他のデメリットは、それこそ口数を増やして買えば、リターンがそれぐらいあるかとか、そういうのでフォローできるのではないかなと思ったのですけれども、その口取りも確かに言われてみればそうだなと思いますね。

やっぱり口取りに、その抽選で当たったら、みんなが行けるかというとそうでもない。抽選に出しているけれども、沖縄の人が東京競馬場までそんな気楽に行けるかと言ったら行けないですし。

今、例えば優先口取り権みたいなシステムはあるのですかね。例えば1回外れているからとか、2回外れているからとか。

棟広:まず口数順で選ばれていまして、次に同じ口数であれば口取に当たった人が列の後ろに回るイメージらしいですね。

もう1つ、水野さんが言われたみたいに、外れた回数というのも面白いかもしれません。競馬の除外と一緒です。除外の星が増えていくと、当選しやすくなるというシステムは必要かもしれませんね。

水野:あとはできるだけ、もう出走が決まるかぐらいのタイミングでお伝えできるようにして欲しいなと思います。やはり遠方の方を基本に考えますと、今日言われて、明日行けますという人は稀ですから。

棟広:そうですよね。

水野:それはこの口数が増える、増えない以前の問題でもありますけどね(笑)

棟広:確かにそうですね。そこは今みたいにちょっとした打開策を組み込んでいって、緩和と、あと平等性は重視したいと思います。

水野:それ以外は、私がもうメリットしかあまり感じない。それぞれ人によるのでしょうけれども、個人的には口取りの問題以外はメリットが大きくなるなと思うのですよね。
それこそ棟広さんと時々やっている、皆さんに集まっていただくイベントなんかでも、1頭ないし2頭ぐらい出走するときに集まる際に人数が増える可能性があるということですよね。

棟広:そうですね。

水野:一人で楽しみたいという方ももちろんいらっしゃるでしょうけれども、競馬場に行ったら誰かいるという安心感で楽しめる方もいらっしゃるでしょうし。

棟広:それはいいですね。まさにJRAが昔押していたクラブ競馬。

水野:そうですね。ああいった若い人たちが集まるイメージよりは・・・

棟広:だから、我々の場合は、クラブは一口クラブ競馬。

水野:そう。一口クラブ競馬。近所の人みたいなイメージなのですよね。昔は近所を歩いていたら「よっ」と言う人が多かったけれども、今はいないから、競馬場に行って、広尾TC会員の集まりに行ったら、いつでも知っている人がいるという。

棟広:いいですね。


水野:そう思える人が増えるのだったらいいなと思いますよね。やはり安く一口持てるというのはすごくありがたいです。ちょっと持ってみたいけれども、値段がねと思うのですよ。

棟広:そうです。でも、そういう馬にも出資が可能になりますからね。

水野:あとはスタッフの方がこれまでそれに踏み切れなかったシステム上の問題、仕切りですかね。会員登録だとか、維持する。そのシステムが整備されて、もう大丈夫だろうということで、これに踏み切ったと思うのですけれども、それも皆さまには煩わせることもなく、これが遂行できそうだということですので。
あとはまだ出てきてないかもしれないデメリット。まだ私、全然、デメリットを感じなかったので、それに気付かせていただいて、その問題を払拭していくという作業ができればいいなと思いますね。

棟広:そうですね。

水野:まだ全員の方が答えているわけでもないでしょうし、これから気付くデメリット、クラブ側のデメリットもあるでしょうし。デメリットを指摘されている方はクラブでずっと楽しんでくださっている方も多いので、その方々が指摘されている不安をできるだけフォローする形でこの形態に移ってくれればなと思います。

棟広:netkeibaでもこのアンケートが公募されましたし、会員の方だけではなくて、他クラブの方とか、分母としては十分な数を頂けると思います。

水野:私の場合はそのように口数が多くなれば、2口目、3口目にいくというよりは、他の馬にという感じです。

棟広:もちろんそれもいいのですよ。400分の1がいいという方は、その数を持ってもらえれば、それに応じたサービス、割引が受けられますし、これまでの400分の1という形の雰囲気も保っていけます。口取の件にしましても、400分の1で出資を続ければ、他の400分の1で楽しまれてた方が500分の1や1000分の1 で楽しむようになることで、相対的に口取りの当選確率は上がりますね。

水野:よく考えますとそうですね。結局、大は小を兼ねるということでしょうか。いろいろな試みが楽しみです。期待しています。

 

【関連リンク】
最大2000口の小口化も検討。募集形態に関するアンケートのお願い【9/13迄】
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